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先行探査組織と先行開発


<以下は”21世紀のビジネスシナリオの改訂版です”>
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21世紀の創造型社会の中で商品開発の大前提になることの一つが迅速で多様な商品展開です。
そのためには基本的にマスマーケティングを卒業した、ワントゥワンマーケティングの ような個別対応の商品開発が必須になります。ある意味で、20世紀はやみくもに 大量生産しても、多少商品のポイントがずれていても市場の中に吸収されていくという 極めて大企業にはありがたい時代でありました。

しかしこれからは大企業であれ、中小企業であれ 生産は基本的に完全受注で個人に合わせた多様な商品展開となります。
さて、顧客は本当にそれほど商品ニーズに長けているのでしょうか。答えは否です。
少数の専門家的な消費者をのぞいて一般の顧客は実はそれほど商品ニーズを明確にし 商品コンセプトを提示できるほど訓練されてもいませんし、時間もありません。 ただし、出てきた商品が自分に合っているのか欲しいのかという直観的な選択眼は 極めて優れていると言えるでしょう。

だから、21世紀の商品開発は益々大変なのです。 ちゃんと言ってくれない、言えない、だけど提示されると急に最高の評論家に化けてしまう。 こういう顧客が増えるわけです。それに顧客はどんどん自分流に改造していきますし。 そこで重要なのが、迅速(アジャイル)で効率的な「先出し」なのです。

「先出し」とは先行的な商品シミュレーションです。勿論それを売ってしまってもかまいません。
ようするに「お客様、こんなもんですか?」と先に聞いてしまうことです。 「先出し」を行うのは企業の中の「先行部隊」に他なりません。究極的には21世紀には 企業の殆どの部署が先行的になる可能性もあります。それくらい、今後の先行部隊の 位置づけは重く、成果が期待されます。20世紀のように先行部隊など窓際用だとか 景気のいいときの徒花的に考えていたらえらい間違いを犯します。

今からでも遅くは有りません最も優秀な人材を直ぐにでも企業の先行部隊に投入してください。
そしてその規模は30%くらいでもいいくらいです。そして先行部隊の哲学を早急に 確立してください。その肝は「歩留まり意識」です。近代工業化社会の歩留まりの哲学は 極めて高いでしょ。例えば80%とか90%以上とか。ですが創造型社会の先行部隊の 歩留まりは40〜60%位で恩の字なのです。

近代工業化社会では「失敗は悪」という テーゼが成り立ちますが、これからは違います。「失敗は楽しみ、成功は感動」なのです。
先行部隊に対する企業経営レベルでの意識改革がないと先行部隊は潰れます。 さて、さらに申し上げておきたいことそれは先行部隊の超先行組織についてです。
ある意味で企業内の先行部隊は、そうは言っても「テーマが比較的知れた」商品開発 にいそしめます。…が、21世紀にはそれだけでは追いつかない状況が多発しそうです。

要するに、何が何だかわからない、どう先を読めばいいのか、何に着手していいのか…
といったような状況が企業を襲うということです。そのための防護策が超先行組織の設置 です。之は具体的には複数の企業や団体、グループが同じテーブルで利害関係を超越して テーマそのものを概念設計する組織体です。これはいわば社会全体の先行部隊になります。
こうした超先行組織体が今後、日本の中にはびこる必要があります。

超先行組織の歩留まりは参画メンバーレベルで言えば、5%以下でもいいのです。
超先行組織が社会全体を殆ど無償で先導しながら、その結論を踏まえて、各企業の 先行部隊が企業ベースの成果を上げていくという図式が大切なのです。
先行部隊及び先行開発に関するノウハウは山ほどあります。大切なのはそれらに対する哲学 であることを忘れないようにお願いします。



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