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”宗教時代”2000年の呪縛からの飛翔


<以下は”21世紀のビジネスシナリオの改訂版です”>
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上の図表はいわゆる宗教時代と言われる、キリスト以降の2000年の人間史を概観したものである。 平均寿命約80年の私たちにとって、この2000年はやはり長く、それが永久不滅の真理のごとく 感じられるものではある。この時代宗教は侵せぬ聖域、誠に重い精神の重しであったことは間違いない。 その宗教時代が、一つの時代の特徴でしかないという視点で変遷していくとしたならば、それは 重き宗教時代からの飛翔であり、新たな人間史の開拓でもある。今回の主題は進化する人間の一つの ステップアップとしての””宗教時代”2000年の呪縛からの飛翔”である。

宗教時代、ここ2000年間私たち人間はひとつの大いなる 呪縛による囚われの身であった…と言えまいか。宇宙のありとしあらゆる存在が神の分身であるという 前提からすれば、人間は言うまでも無く神の分身であり、神の子であり、畢竟それは神自体であるという 融合の観念・感覚が生じるものである。そうした状況においては対象としての「神」を意識し分離された 状態としての「対象的な神の存在」を設定することはありえない。しかしこの2000年間の宗教時代に おいては、そのことが”真理”のごとく人間史やわれわれの生活実相の中に深く定着させられたのである。
ここで言いたいのは、神という存在の否定では、当然無い。無意識的、融合感覚的な宇宙の根本真理との 一体化において「神を感じる」ことと、対象として分離した客体としての神とは全く別物であるということだ。

なぜこうした神の客体的な分離が生じたかはさておいて、この2000年間の宗教時代の特徴はまさに 人為的に対象としての神を客体化したことにあるといえる。そして人間の存在をその客体化された神の 対置的関係において「原罪を本来有する存在」として位置付けたのである。宗教は客体化された神と 原罪的な人間をより明確化し、原罪的な存在たる人間を「正しく導く」ために、諸々の教義、偶像としての 礼拝対象、教化の主導者、宗教的権威を副次的かつ有効に生み出してきているといえる。

さて、ここでの本題は21世紀を迎えるにあたっての人間のありようを提起する一環としての「”宗教時代”2000年の呪縛からの飛翔=神人化」である ので、宗教に関しては深く言及しないが、宗教や宗教時代、そして客体的な存在として教え込まれた 神…などなども悠久の生命の進化、人間の進化の過程から見れば、ひとつの経過的な概念であるということだ。
21世紀〜30世紀にかけて既存の宗教や神等の概念は大きく揺らぎ変化してくると予想される。 逆に、現況の「闘いの星;地球」を生み出すことに少なからぬ貢献をし、かつ分離している現在の宗教では もはや地球は運営され得ない。多くの人間がそれに気づいているはずである。現実、各国各地域の住民は 未だ既存の宗教概念の枠組みに閉じ込められながらも、汎地球的ネオ宗教としての科学技術信仰に実生活 を委ね、高度に発達しつつある電脳網に身を託しながら、本来の神との語らいを得ようともしているではないか。

私自身は「古代遺跡探訪記」のエッセイで言及しているように 少なくとも人類史は10000年以上前までに遡ると考えているし、当然その前にも同レベルの文明が存在し その痕跡を残していると判断している。その観点から言うと、神話としての大洪水はやはり現実に起こったものであり その大災厄によって前文明が滅び、その後長い蒙昧の時代と神話時代が続いたと考えている。こうしたことは 紀元前10000年以上前のことだが、紀元前3000年頃にも同じような大災厄があったといえる。

それが名高い「ノアの箱舟」伝説であろう。こうした大災厄は大洪水だけではなく、火山の大噴火や気象異常 などによっても引き起こされると考えられるが、ようはそうしたあとの人間の価値観の醸成にポイントがある。
人間並の頭脳を持っていれば必ず「自覚的認識」は芽生えるはずだ。大災厄の後、何故こうした大災厄に 見舞われるのかを「自覚的に考える」ことは容易であったろう。私はこうした環境とのやり取りの中から 一つの価値観として「人間の原罪意識」が発せられたのではないかと思う。ことの善し悪しは別にして いずれにしても、今私たちが住んでいるこの人間史はいわゆる宗教時代という人間理性が独自に築きあげた 時代であり、その根底には一つの特殊な大前提としての「人間の原罪」という概念形成が行われたといえる。

さらに、その中で対象として互いに分離されて認識された人間と神との対峙構造が厳然とあると言うことである。
その極みが、15世紀以降主流となり始めた西欧を中心とした「二元論」「機械論」「啓蒙主義」である。 宗教時代はここに来てその特徴を極め、対象化し客体化された神をも「否定」するに至ったわけである。 この辺の詳細は野島芳明氏とエドワード野口氏の共著である「文明の大潮流」「超古代巨石文明と太陽信仰」が 非常に参考になるので是非お読み頂きたい。

宗教時代の特徴と19世紀以降の先鋭的な志向の切り口が人類の存在そのものを脅かしていることはいうまでもない。
21世紀以降私たちは新たな人類史の構築と精神進化を果たさねばならないだろう。それは決してこの2000年間の 宗教時代の演繹的な延長ではなく、人間の存在の原点に立ち返った新たな飛翔で無ければならないだろう。
そのキーワードが「”宗教時代”2000年の呪縛からの飛翔=神人化」である。宗教時代以前、人間は神の子として大宇宙と一体化された存在であったに 違いない。また、私たちは内なる神の声と共に生き、創造し、調和すべきである。また、今まで紆余曲折しながらも それなりに身につけてきた知恵と技術を神的に生かさなければならないことも事実であろう。そういう意味をこめて 21世紀は、これまで「人間」とした閉塞的な唯我独尊のテーゼを超えて、「神人」としての歩を進める時代なのである。
それは、傲慢でも不遜でも全く無い意味において、人間は宇宙の根源神のシンボルとして出現した物理的な 肉を纏った「神」なのであるからだ。


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