慧エッセイ2006-0121 『正神、邪神の見極め』

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概念デザインが言及する概念の世界は、端的に言えば「目には直接見えない;不可視の世界」である。
概念デザイン・メソドロジーでも既に多く述べているが、現実世界へ顕現するものは、目には見えない 世界の投影である。
私たちが生み出すもの、私たちの言葉や行動にも実は広大な不可視な世界が影響している。

私たちの言動を顕現させる背後の力も不可視であるが、この背後の力はなにも私たちの潜在・顕在的 意識のみによって成り立っているのでもない。

潜在・顕在的な意識に折り重なるように複合的な外在的力が加わって、現実界のアクチュエーターとしての 肉体を通じて私たちの言動は、一見私たち固有の態度や産出物として表現されることになる。

さて、2006年の初頭にあたって、昨今ごく普通に不可視な領域が語られ、対象とされる時代になりつつあることに 鑑み、これまでの経験や知識をベースに、『正神、邪神の見極め』かたについて述べておきたいと思う。

個人的には、不可視の領域でもある神や精神世界の話が日常生活の中に違和感なく入り、”オーラ”や ”前世”などのキーワードが一般的に、まじめに論じられることはすこぶる歓迎したいところである。

そういう時代ゆえ、不可視な領域が超越的でしかも絶対的であるというような、また奇跡のような世界である ようなミスリーディングによって若い人たちがいともたやすく心を蹂躙されないために、触れておきたいのである。

不可視な対象が全て良き存在とは限らない。従って、私たちが日常現実世界で良し悪しを判断したり、 人を判断するのと同じように、背景としての不可視領域のエネルギー体の良し悪しを見極めることは 重要であると思う。

認識するのは自分自身ゆえに、若きあなたがたが自分の認識として次のような観点を対象に対して 持つかどうかである。

ひとつの指針として7つの見方と、7つの作法を掲げてみたい。きっと役に立つと思う。

『正神、邪神の見極め』

* 正神に奇跡なし、邪神に奇癖あり
* 正神に感動多く、邪神に滑稽多し
* 正神に敵なく、邪神に敵あり
* 正神に調和あり、邪神に支配あり
* 正神に慈しみあり、邪神に懲罰あり
* 正神に光あり、邪神に闇(病み)あり
* 正神に理あり、邪神に矛盾あり

☆ここでいう”奇跡”とは奇術、魔法、奇策等の人心を驚かせるような行為

特に、懲罰(恐怖)を前提に、支配関係を形成したがり(直ぐ上に立ちたがる)、 何か不自然な矛盾点を感じられる人や対象は、邪神すなわち、あなたにとって 決して有益ではないのである。

『正神、邪神を見極めるための作法』

◎ 強がり、ツッパリをしないこと
◎ 真澄の心でよく人や対象を見ること;不動照見
◎ 禁忌の門をみだりに開けないこと
◎ 直霊(なおひ;自分の本当の魂)を失わないこと
◎ 正しいと思った道ならば憚ることなく進むこと
◎ 「恐れず、怒らず、悲しまず(中村天風の言)」を励行すれば邪神が入り込む隙間を与えない
◎ 強欲に走らず
  


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