1998-7月24日…金融大魔王の正体その3…文責;山口泰幸
見えない世界を見えるように記述するのが、私の概念デザイン研究所の得意とするところなので、
不可視な裏の世界についてしつこいようですが、再度書いておきます。
7月23日に自民党総裁選挙の前日という、まあ「時宜を得た!?」日にまたまた
ムーディーズとやらが何を思ったか、日本国債の格付けダウンをしてきました。
結論から言えば、こんなもの全く無視しましょう。ましてや市場として過敏に反応する
必要など全くありません。ムーディーズなどはかの西欧金融題魔王の眷族あるいは
露払いのような存在で、最近のその言動の影響力にちょっとばかり酔いしれてひとつの
国の評価を不躾にもしてしまう、しょうもない民間企業です。これに関しては
橋本首相が「民間企業の言うこと!」と切り捨てたように、それでいいのです。
まあ、そのことに一喜一憂する人も少なからずいるのでしょうが、見識ある日本人は
こんなもの馬耳東風でいいのです。橋本首相が先年、うっかり米国での演説で
「米国債権を売ることもあるかもね…」とさりげなく口走ってしまったことに対して
アメリカは異常な反応を見せました。首相がわざわざそのことについて釈明し前言を
ある意味で取り消すということまでしたわけです。ところがムーディーズとやらは
西欧金融大魔王やアメリカ政府の後ろ盾を得てか、橋本さんの「失言」どころではない
格下げ宣言をしてきたわけです。実際の話、日本の企業は格下げされるほど落ちぶれて来ている
とはどうしても思えません。あなたは今日本が貧乏国になったと思いますか?
…で、日本国債の格下げが現実となるのならば、西欧諸国は日本国債を売ればいいのです。
ただし、その代わりに米国債もただちに売り飛ばしましょう。しかもその決裁を円で
貰えば、円は高くなります。そして米国は経済破綻しはじめます。現況、世界の最大<
債権国である日本の実体は、「そのようである」ということが現実なのです。
勿論、即座に実行することもありませんが、そういう図式で状況を判断し、適切な
対応をすべきなのです。…
さて、金融大魔王の眷族(けんぞく=取り巻き)たるムーディーズのこの時期の狙いは
一体何でしょうか。2つあると思います。ひとつは、一民間企業の情報発信で市場を
揺さ振り、それを他国の政治にまで影響を及ぼすことができるということへの、再確認
と悦楽です。要するに金融大魔王はその正体をあからさまにひけらかしてきているという
ことです。ふたつめが、やはり今のままの総裁選では「彼らが困る」ということでしょう。
ここに秘密があります。マスコミはこぞって、知ってか知らずかわかりませんが
金融大魔王に有利な情報展開をしています。つまり日本の現金融システム極悪説です。
確かに現況の日本の金融システムはその役目を終え、新しく生まれ変わらねばなりません、
…が極悪とは言い切れません。金融大魔王の都合に合わないという意味では、彼らに
とって、極悪ではありましょうが。私がここで言いたいのは、彼らは彼らの新しい金融
ビジョンおよび日本がそのルールに完璧に従うことが理想であり100点です。
それに合わなければ徹底的になんくせを付けてきます。今回のムーディーズのごとく。
ただし、21世紀的な視点で言えば、彼らのルールは果たして本当に理想なのでしょうか。
確かに、日本は金融を含めて新生しなければなりませんが、日本的な新しい道作りで
いいはずです。要するに西欧の金融大魔王は自前のシナリオに合わせんがためにやっき
になっているわけです。日本は日本らしいシナリオでいけばいいのです。西欧金融大魔王
のためではなく、21世紀の日本とアジアにまずは焦点をおいた新しい魅力あるルールづくり
が大切なわけです。多分、小渕さんは「彼ら的」ではないんでしょうね。そしてかれら
的な人が負けそうなんでしょうね。その焦りが今回はよ〜く見えてしまいました。
金融システムの再生、不良債権の早期処理…などなどを含めて日本は新しい道作りに
いそしまねばなりませんが、決して、「20世紀的な高度資本主義の最期のアダバナ的」
西欧金融大魔王のシナリオに従う必要はありません。ある意味で、彼らのやり方は
彼らの思いとは逆行して「もう古い」のです。首相が自民党でも民主党でもいいのですが
いずれにせよ、無意識的に彼らの術中に嵌まる人ではなく、真に21世紀の地球的
ビジョンを日本から発信できる人が未来のリーダーたるべきと考えます。