”慧”小論文


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1998年-9月11日…小渕首相の将来ビジョン…文責;山口泰幸

最初からこれほど支持率の低い首相と内閣はいまだかつてなかったでしょう。しかし、だからと言って 私はレベルの極めて低くなってしまった最近のマスコミのごとく、扇動的にかつ恣意的に小渕首相を陥れる 気持ちはさらさらありません。むしろ日本人の判官贔屓とでもいうのか、こういう御仁はサポートしてあげたくもなります。

ところで、9月10日の経済戦略会議で、この地味で気の良い小渕さんが極めて快挙に近い行動をとったのです。 彼は、この未曾有の経済危機の中で将来ビジョンを示したいということで、ふたつの具体的な提案を いわばトップダウンのカタチで提議しました。ひとつは、「生活空間倍増戦略プラン」もうひとつは 「産業再生計画」です。その詳細は未だ私にも不明なところがありますが、小渕さん!”これでいい”のですよ。

トップが意思としてやりたいことを存在論的に提示すること、これが今は一番大切だと思うのです。

小渕さんの提言に対して、件の経済戦略会議メンバーの中には不満があるという。たしかに、いきなり トップダウンで課題を掲げられたら、それこそ戦略会議メンバーの専門性は面目丸つぶれでありましょうし 徹夜をもしたという個々の努力は報われないところもあるでしょう。…がしかし、メンバーの専門性の高い 優れた妙案よりも、トップの愚直な意思表明のほうが遥かに、今は重要なのではないでしょうか。それを経済戦略会議 メンバーは諒解する必要があるでしょう。どうせそんなもの誰かが以前からやっていたこと、言っていたこと と揶揄するのは簡単です。いずれにしても国の首相のどこぞのブレインがしたためたには違いありません。 しかし、それを自らの口から自らの考えとしてビジョンをこの時季に公表することが重要なのです。

「生活空間倍増戦略プラン」も「産業再生計画」も響きとしては面白いではないですか。また、いずれにしろ 現況必要な克服課題でもあるでしょう。こうした内容を遥かに超えてトップの意思表明の重要さが いずれひしひしと現れてくると考えられます。こうした姿勢さえあれば、あとは良い案が雨後の筍のように芽生えて くるわけです。極めて日本的な小渕さん、その調子でこれからもビジョン発信をしつづけてください。

先述のようにインフラとして21世紀的経済態勢はもう離陸しました。そして今日、トップのビジョン 表明が見られました。表層の深刻さとは裏腹に、21世紀の日本はこれである意味で救われたといえるでしょう。 マスコミがこぞって小渕さんを非難しようとも、こうした大きな潮流は止めることができません。 少なくとも小生は、こうした指針が自らの責任で発信できる”アナタ”は支持したいと思います。

  


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