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Conceptual- Design- Laboratory

概念デザイン研究所の立体登録商標;「創造の生命場」
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1999年-4月16日…決断の哲学…文責;山口泰幸

最近仕事上においても、世情においても「決断すること」に対するフラストレーションが少なからずありますので、 今回は少し趣向を変えて、「決断の哲学」について論じてみます。哲学といっても抽象論ではありません。
具体的なビジネス展開のための手順として言及します。「心有る人」が「的確に実践」していただければ、 決断することは難しいことではないでしょう。それができにくい、あるいはそうしない現状は一体どこから来ているのでしょうか? ややもすると決断することは、勇気あることと見なされます。そして決断する人とは特殊な能力を有する人などと思われがちです。
決断することはビジネス上のひとつの”重要な曲面”であって、逆にそうでしかないのです。決断することは奇跡でもマジックでも それが全てでもないのです。重要ですがひとつの曲面であれば、誰にでもできるわけです。迅速な決断が本当に必要とされている 現在、客観的に手際良く、誰でもが決断できることを年頭において「決断することを概念デザイン」してみました。

プロジェクトを進める諸フェーズで出現してくる、「意思決定の場面」については次のように概念構造化できます。
次の論説は、あくまでも優れた意思決定に関するもので、目的が達成したか否かとは厳密には直接関係はありません。
ただし、言うまでも無く優れた意思決定=良い決断と実行は、好ましい結果=目標達成に多大に貢献します。意思決定が悪くても結果として 目標が偶然に達成されてしまうこともあります。…が、基本的には良い結果を生み出しやすい、優れた意思決定を逐次していくことが重要です。
以下は、そのための指針であり、今回のプロジェクト推進の中でも役立つものと考えます。
意思決定は全てが揃えば自動的に決められるような「手続き」ではありません。意思決定とは「意思が紡ぎ出す創造行為」です。その創造行為を アシストしプロモーションするのが以下の概念構造なのです。『ゲーリークライン著;決断の法則及び当所の概念構造化仮説より作成』

☆これがないと本来意思決定はできない…必要条件
決済文化という土壌の整備
 *自由意思の意味が明確で共有化されている
 *責任の意味が明確で共有化されている
 *”腹を決める”人材育成が施されている
決済戦略の存在 
 *”先取主義”等の企業戦略
 *クリエイティブなシナリオ・プラニング
 *整備された決済プロセス(指針となる考え方)
決済行為 
 *決裁者の存在・実行権、資金裁量権
 *決済基準・情報システム・機会均等オプション提示
 *効率的、迅速的な決済システム

☆ここまで揃って、意思決定ができる状態…十分条件
プロジェクト戦略の存在…コンピタンス・チーム・マネジメント
資金源の存在…枠組み確保・明確な手順・分配策
創造的な感動の存在…貢献・見返り・グループリーダーのときめき
明確なビジネスモデル概要の存在…ビジネス定義・ビジネスコンピタンス・リスク&リターン
実行枠組みの存在…組織的・技術的・手順的

☆優れた意思決定に持ちこむには上記が重要…適用条件
 的確な情報が豊富/一般知識専門知識の集約/経験ノウハウの集約
 意思決定プロセスの進化/意思決定プロセスの明確化/意思決定プロセスの複数オプションと選択/過去の意思決定ミスのフィードバック

*上記4つの課題をクリアすることで、意思決定自体を高度化できます。
*ただし、意思決定の優劣と結果の成否は本来別のものです。
*プロジェクトでは上述の細目を的確に整備して行けば良い意思決定は可能です。

上記の中で最も不足しているのは、何を隠そう、「決裁文化の土壌の整備」であり、責任とは何か責任をとるとは何か、の哲学が非存在なのです。
そうすることが できる人材を育成すること自体があらゆる分野、あらゆる階層、あらゆる場面で欠落してきているのではないでしょうか。
これを取り戻すには相当の時間が必要ですし、現在のトップの率先的姿勢が不可欠です。
20世紀後半に華であった大企業はすべからく「決断の哲学不足」という大企業病に病んでいると言えましょう。
業績の良し悪しではなく、十羽ひとからげに現存大企業にはこの病気が蔓延しています。いずれそれは大企業に突然死をもたらす
ことになるはずです。このことについては別途紙面をあらためて言及したいと思います。

  


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