1999年-4月21日…コソボからのEメール…文責;山口泰幸
Belgrade Academic Association for Equal Rights in the World;というところから直接私のところに電子メールが舞い込みました。
かのNATO軍が空爆をしているユーゴスラビアからの配信です。発信源はセルビア系ですのでNATO軍と敵対し、アルバニア系住民
の中のコソボ解放戦線(と一応言われている)をゲリラ組織として掃討対象としており、アルバニア系住民と対峙している関係にあります。
NATO軍と敵対している関係上、当然NATO軍の行為を非難する内容となっています。
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さて本日のテーマは、グローバルな高度情報ウエッブが展開している現状における個的な情報の扱いについてであります。
結論的に言えば、ここ数年で既に私たちは、私たちの認識を超えて、神の目のような覚醒された多元の目を有し始めているということです。
ここで言う神の目とは、グローバルな視座において「同時多元的」「局面の多様的な視点」「瞬間膨大」という切り口で、あたかも地球を
掌上で把握できるかのごとく、地球の真の出来事を認識できる可能性が現実のものになっているということです。これはほんの数十年前までには
考えられぬこと、ましてや数世紀前にはありえぬことだったわけですが、いわばそうした「神の目」が人間レベルのものになってきているという
「ものすごい」ことなのです。…といっても、コソボから直接電子メールがくるんだからすごいだろう…などといっているわけではありません。
インターネットが普及し、情報が膨大に手軽にオンラインで入手できたとしても、現実の表面上のデータはなにがしかのプロパガンダの洗礼を
受けていることは否定できません。従って、NATO軍を代弁しているNewsweek紙やワシントンポスト紙などはいうまでもなく、今次送られてきた
ユーゴからの1次情報も直接うのみにすることはできません。…が、それでもなおかつ、わたしたちは既にグローバルに覚醒された情報系を
手にしていると言えましょう。
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コソボからのメールに添付されていたホームページにはNATO軍が日常的に行っている、表面には出さない裏の空爆の実体が暴かれています。
しかも特種級の写真を多用しています。率直に申せば、事実関係としてはユーゴスラビアから直接インターネットで送られてきた生情報のほうが
欧米系巨大ネットを介して配信されたニュースよりも百倍は真実を伝えているでしょう。そういう意味ではインターネットは裏づけをとるのに非常に有利と言えます。
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さて、覚醒された多元の目という意味で申し上げたいのは、ユーゴからのメールによって初めて真実を驚嘆を以って知る、ということではなくて、
ユーゴからのメールがあってもなくても(当然あった方が裏づけが取れるという観点でよいわけですが),もはやNATO軍の公表など殆ど絵空事としてしか
聞いてはいない…という現状があるということなのです。ユーゴから直接メールが来る以前からそうした情報はあくの認識が産まれうるということが
高度グローバル情報ウエッブ時代の最大のメリットであり、これは恣意的に生み出されたものではなく、人間の作為的な意図を大きく凌駕して
そうした別次元のフェーズが産まれ出てくることが非常に興味深いことであり、人知を超えたドラマを感じるところなのです。
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既に多くの人が、毎晩流れるTVニュースや欧米系の支配を受けるマスコミから流される、「それらしきNATO軍の正義」などは無意識的に
「どうせそんなこと嘘だろう」と感じているのではないでしょうか。それが証拠に、NATO軍が語る空爆の正当性などには無理がありますし、
現実数日後にすぐ誤爆であったことを認めざるをえないというような失態を繰り返しています。
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湾岸戦争時点から戦争の形態が様変わりしたと言われていますが、そのポイントは「国家間の戦争ではなく、地域紛争解決型警察権的戦闘」であることと
「メディアの戦略的使用」かと思います。しかしそれらすらも、もはや流行らぬ時代錯誤の方法論に成り下がってきているのではないでしょうか。
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さて、話は変わりますが、それでは現代戦争はどのように始まるのでしょうか。今回のコソボ紛争にしてもその直接的な原因はコソボ解放戦線という
武装集団に対するユーゴスラビアの軍事力行使と言われ、それが国際的に問題があるということでNATOというかお節介なアメリカのクリントンが主導的に
介入して、今の状況になったわけです。
ここに現代戦争を客観視するうえでの誤謬があります。それは武装集団とは何か、武装している武器とは何かが全く言及されていないことです。
アルバニア系住民の難民の顔を見れば一目瞭然でしょう。彼らに(少なくとも彼らの一部といわれている解放戦線に)現代戦争を行使するだけの
武器の準備を自前ですることなど不可能です。まさかくわや鍬で武装したなどとはいくらクリントンでも言えないでしょう。武装するからには
現代兵器を準備する必要があります。それを作ったのでしょうか、買ったのでしょうか。コソボ地区の住民が圧制に耐え兼ねて現代兵器を手ずから
創ったのでしょうか?…それは否です。コソボ解放戦線を支える武器や戦略、兵站機能は確実に第三者から供給されているはずです。
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こうしたことは今次の北鮮の工作船対応にも見られますが、現代戦争の殆どには「仕組まれた筋書きがあり」しかも「当事者ではない第三者」によって
演出されていると言えます。なぜならば、現代戦争の最大の成果は、誤解を恐れずに申し上げると、「既存兵器の大量消費」でしかないからです。
今次のコソボでもさらにクリントンは約7000億円の追加戦費を議会に承認させました。…ということは、つまり7000億円の大量消費を
バルカン半島という消費地において完全消費するということに他なりません。
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現在大々的に取り上げられている朝鮮半島有事も、結果的に起こるか起きないかは半々でしょう。それはそれなりの対策を事前に講じなければ
なりません。…が、あくまでも現代戦争の最大の目的は大量消費であり、そのための第三者のシナリオが存在する、戦争はそのようにして始まる
ものだと見ておくことが肝要です。
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有事における適切なる対応と、シナリオに乗せられて馬鹿をヤルこととは全く別次元の話です。少なくとも、第三者である欧米のシナリオに
巧みに乗せられて、アジアの隣国同士が「彼らのための大消費地」になることは是が非でも避けなければ成りません。
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爆弾を1000億円投下するよりも、1機数百億円するステルスの残骸をばら撒くよりも、10億円の直接的な現地支援のほうがどれほど創造的であるか、
多元の神の目を手にした21世紀的な人間は、現代戦争をアウフヘーベンする新たな創造と消費の循環をも考えはじめなければならないのではないでしょうか。
21世紀は「闘いの星;地球」に別れを告げるじだいでもあると思うわけです。