”慧”小論文


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Conceptual- Design- Laboratory

概念デザイン研究所の立体登録商標;「創造の生命場」
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by Yamaguchi Taikoh執筆者宛メール
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1999年-9月16日…新手のパイレイツ(海賊)…文責;山口泰幸

「まるで狐につままれたようだ」、「きちんと運用されていると説明されてきた」、「これまで問題はなかった」…
クレスベール証券東京支店からプリンストン債を購入していた顧客は一様に、”純真無垢な”わが身をアッピールしながら
臆面もなく、露と消えた1200億円の虎の子に呆然自失感をあらわにしました。顧客とは勿論個人ではなく約50社に及ぶ
日本のなだたる企業群です。経済成長率がようやくプラスに数字上で転換したとはいえ、やはり不況感の強い昨今、また前代未聞の
超低金利。こうした事情が少しでも利益を生み出すネタにすがろうとするのもやむをえないことなのかもしれません。
アマダ、アルプス、丸善、日本電産、ジャスコ、サイゼリア等々、どちらかといえばこの不況下において優等生として
業績を上げてきている企業群が、今次の仕儀において”被害者”となってしまいました。
気の毒ですが、99%プリンストン債の1200億円(顧客企業1社あたり1億円〜数百億円を投資)は、もはや戻ることは
ありますまい。そこに今回の巧妙さと、顧客側の甘さとがあるわけです。
プリンストン・グローバル・マネジメントというクレスベール証券の親会社の会長であるマーチン・アームストロング49歳
は一応逮捕され、その動機が5億ドルにも及ぶ金相場での損失であると言われています。ちなみに約5億円で釈放されたとか。
この図式から”隠し絵”を解かなければなりません。まず、1200億円はどうなるか…これは大和證券のアメリカでの損失
と同様に、犯罪として処理はされますが、保証はどこからもされませんでしょう。既にクレスベールの東京支店はリパブリック
ニューヨーク証券へ責任転嫁をしつつ、自分も被害者であると主張しています。リパブリックニューヨーク証券は口座管理だけ
…と当然逃げるでしょう。プリンストングループはアームストロングの個人的責任としてその保証は絶対にしないでしょう。
実際にでは金は残っているのでしょうか。否です。1999年に歴史的な大暴落を果たした金相場の中でその1200億円は
すっかりと金価格の中に霧散してしまっています。アームストロングはどうでしょう。現在は釈放されています。
今回の被害企業の中でこのことが理由で倒産になりそうなところはあるでしょうか。多分ありません。
要するに比較的まじめな優等生が、余裕資金のかなりの部分を”うまくネコババされた”というのが正解であり、したがって
被害者がいそうでいない、(被害者がさっと立ち直れてしまうという意味)…極めて絶妙な”略奪”なのです。
アームストロングの保釈金5億円(個人的には凄い大金)は一体どこから出たのでしょう。彼はこの先消されてしまうのでしょうか。
多分悠々自適にアメリカで過ごすでしょう。そしてさらにこの背景の裏側に、金相場の大暴落という図式がうごめいています。
山一證券が不本意にも金融大魔帝国の歯牙にかけられてたった2600億円の損失で消え去ってから2年、眠れる日本の資産1200兆円
がどのように収奪されていくのか…それが気になっておりました。…で、結果的にこういうシナリオもあるのかというのが
「クレスベール事件」を聞いての感想なのでした。いうまでもなくアームストロングが金相場で失敗した裏側ではその逆に
大もうけした陣営が存在するはずです。もし仮にその陣営とアームストロングが組んでいたらどうでしょう。
歴史的な金相場の大暴落というシナリオの上で間接的に日本の企業の資産が1200億円実に巧妙にその陣営に流れたことになります。
今回の「クレスベール事件」はある意味では拙速です。それは犯罪者と犯罪行為を表面化させたからです。
2年前の金融大敗以降、金融大魔帝国側はあらゆる手段を講じて日本の金融資産を手中に収めようかとして懸命だと思います。
ジグソーパズルのひとかけらが今回はっきりと見えたということでしょう。これからもたくさんいろいろなジグソーパズルの
駒が現れてくることでしょう。…教訓としては…少なくともこうした”収奪”の大きな流れの中で、現況の金融経済は蠢いているんだ
という認識が必要です。そして健全であることを標榜する優等生企業は、高金利というえさに釣られて大切な資金を、無防備に
わけもわからないルートへ預けてはいけません。今は本質的に金利で企業利益を生み出せる時代ではないんです。
だからまんまと騙されるんですよ。現在は適切なる先行投資に資金を預けるべきなのです。クレスベール証券事例のような
先行投資は適切なる先行投資とは言えますまい。胸を張って言えますか?現在は日本人の創造力を開花させるべく人的、構造的、
組織的、設備的な先行投資を日本の企業群が仕掛けるべき時代なんです。21世紀へ向かっての時代の概念設計と適切なる
先行投資への腹括りができなければ、第二第三のクレスベール事件は起きつづけるでしょう。
なぜか?それは彼らは収奪すべくいろいろなシナリオを描いてくるからです。
今回の被害企業の中で最高額は200億円強だと言われています。200億円の先行開発費を予算計上し決済してもらうことは
サラリーマン経験者ならどれだけ大変なことか、否不可能なことかわかるはずです。それがだれも知らないところで、どういう
決済においてか、あまり聞いたこともないような証券会社からわけのわからない債権がいとも簡単に200億円も購入されてしまうことか。
日本の企業経営は本当にこのままでいいんでしょうか?情けない限りです。…日本ってきっとものすごく甘く見られているんでしょうね。
う〜む。

  


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