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『泰山の古代遺跡探訪記』Topページ
泰山の古代遺跡探訪記
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羽田を立つ3日前に突然右の耳が激痛を発した。外耳炎などに罹ったのは小学生以来だ。
私が与那国の海底に潜ることへの警告なのだろうか。耳鼻科の医者からもらった薬が効いたのか
運良く出発の日までには右の耳はほぼ完治していた。一時は与那国行きさえ止むを得ず取り止め
にしなければいけないかとも思った位、ひどい症状だったのだ。28日割引で購入した
航空券は取り消しは一切きかない。一度買ったら絶対に行くか、何万円かを捨てなければ
ならない。私の場合航空券の代金よりも、そうした「警告」が来ることに敏感なのだが。
7月6日の石垣巡りでは一切耳の病気のことは忘れ去っていた。間違いなく翌日の与那国
行きは順風満帆であるかのように思えていた。ところが…である。7月7日いざ与那国へと
いう朝、起きてみると今まで全く何事もなかった左耳が同様に急激な痛みに見舞われたのだ。
さすがにこのときばかりは「海底遺跡に拒絶をされているのではないのか」と考え込んでしまった。
石垣島発9:35与那国行きのJTA便に乗り込むまでに結論を出さなければならない。
私の予定はこうであった。7月7日の午後に体験ダイビングを済ませ、翌日一気に海底遺跡を
見ようというものだ。私は左耳の強烈な痛さに耐え兼ねて、「少なくとも今回はダイビング
は見送り、島の状況を探索しよう」と心を決めはじめていた。ところが不思議なことに
そう決断したとたんに潮が引くように左耳の痛みがだんだんと緩和されはじめていった。
与那国の第一日目はこうして半日を十分にかけて島巡りすることになったのだった。
結果的にはそれが取材をすこぶる充実させるものになった。もし、むりやり初日に
体験ダイビングをしていたら、それこそダイビングだけに時間を取られ、島の巨石群を
見てまわることは不可能だったに違いない。その日の夕方夕食をホテル入船でとった
後、偶然にもオーナーの新たけ喜八郎氏に会い、そこで始めて翌日の体験ダイビングを
正式に申し込むことになった。私はだめでもともとと思い、図々しくも、「是非体験ダイビング
で海底遺跡を見てみたい」などと申し添えておいたのである。そして翌日奇跡的とも
言える私の初ダイビングと海底遺跡ダイブが始まるのである。
与那国の3つの部落のうち島の中央部に祖納(そない)地区がある。その港よりに
ダイバー御用達のホテル入船がある。新たけ氏はこのホテルとダイビングショップ
サーウエス・ヨナグニを経営しており、体験ダイビングはサーウエス・ヨナグニの
インストラクターがやってくれることになった。

7月8日の午前9時から初心者用体験ダイビングが始まった。先生はみんなが”ヨシミちゃん”と
呼んでいる、美人のインストラクターだ。全くの初心者が与那国などで体験ダイビングをすることなんて
殆どないそうだ。まあ、そりゃそうだろうなあ…と恐縮してしまう私なのであった。
午前中の基礎訓練は港の中で行われた。ヨシミ先生が「大変上手なので私の方が水中散歩を
楽しんじゃった」…とお世辞を言ってくれるくらい基礎訓練は順調だった。これなら
30mは潜れる…と密かに私はにんまりとしてしまった。ヨシミ先生は女の子ゆえか
きれいな魚が大好きらしい。ときどき指を差して珍しい魚を紹介してくれる。…頭の中が
すっかり海底の巨石しかない小生にも、流石に南国の美しい魚は目に飛び込んでくる。
ヨシミ先生が言う。「初心者では海底遺跡は無理かも…まして今日は。」「ベテランの人でも
よほど運が好くないと波が荒くて潜れないし…」
「まあ今回は仕方がないか、とりあえず体験ダイビングを美人のインストラクターとできただけでも
よしとしておこう…」と海底遺跡が少し遠のくのを私は感じていた。
昨日の島巡りで古代の女酋長;サンアイイソバに挨拶をし、今回の取材の成功を祈願したのだった。
それが奏功したのか、奇蹟が起こったのだ。昼食を食べて部屋に帰ろうとする私を
新たけ氏が呼び止め、「午後1時半に集合」「最初はボートダイビング、2本目に遺跡に行く」
とはっきりと言ってくれたのだ。こうして奇蹟の海底遺跡体験ダイビングが始まった。
午後の1本目のボートダイビング。サーウエス・ヨナグニのスタッフと女性客。

私の初心者用体験ダイビングと午後の2本のダイビングをエスコートしてくれた”ヨシミ”先生。^o^
お蔭様で大変楽しく潜れました。何だかこれを機会にダイビングそのものにはまり込みそうな気配なのだ。
久々に大満足だったのだ。^o^^o^^o^
いよいよ海底遺跡へ行こうと待機しているところ。私もちゃんといます。
とにかく分厚いウエットスーツは暑くて苦しいのだ。一枚余分に贅肉を来ている
私にはまるでサウナに入っているかのよう。早く海中に潜りたい…。

祖納の港を出て東に回る。これは東端の東崎(あがりざき)をボートから撮影したもの。
この日の海は波が結構高かった。途中、いるかが飛び跳ねていた。

海から撮影した軍艦岩。
海から撮影したサンニヌ台。

海から撮影した立神岩。海側から見るとまた独特のカタチをしている。

立神岩と新川鼻の中間の海岸線の絶壁に屹立する無名の巨岩。
これは陸地からは非常に見えにくいと思う。勝手に「観音岩」と呼んでしまった。
このほかにも新川鼻付近には海からしか見えない巨大な洞窟があった。

新川鼻の先端から数十m南にある岩礁。これが海底遺跡のダイビング目印になっている。
この岩礁の少し西側から潜るのだ。私は、教えられた通りにウエイトを腰に巻き、
ジャケットを身につけて、水中眼鏡を手で押さえながら、ボートのへりからみんなと一緒に
海中に入って行った。