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天下峯

Tenga-Mine ; aichi


泰山の古代遺跡探訪記
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”創造のピラミッド” Gainendesign-Labo.


天下峯(てんがみね)愛知県豊田市佐切

 愛知県豊田市の天下峯;天ヶ峰(てんがみね)を訪ねた。 徳川家の祖、松平親氏公がこの峯の岩に登り、そこから眺め下ろす西三河一帯を治めんと、 天下泰平を祈願したと言われている。
 天下峯の南山麓の仁王地区には安全寺があり、この辺一帯を松平郷という。安全寺の正面門を通りすぎて天下峯に登る。標高360mの山。 88体もの石仏群があるこの山は別名弘法山とも言われる。  

 天下峯の存在を知ったきっかけは、愛知磐座研究会の中根洋治氏から「愛知発巨石信仰」という著作を入手したことである。 その本には夥しい件数の巨石が紹介されているが、天下峯を含めて足助周辺は大巨石ゾーンになっていることが分かる。 その中の気になる巨石の山として天下峯を訪ねたのである。

 登り口の安全寺からの標高差で言えばおそらく100mほどの小山であるのだが、細い車道の脇から一歩登山道へ入るや否や巨石群が累々と迫ってくる。 天然の天の岩戸構造がいくつもあり、また小さな社を構えた岩窟などもあって、ここで古代に祭祀が営まれたであろうことは容易に想像できる。 別名弘法山という名称もそれを物語っているだろう。弘法大師が直接この山を訪れたか否かは定かではないが、もし訪れているとしたならば、 弘法大師とは本当に全国各地の巨石地帯を歩いていることになる。天下峯はそんな山の中にある。

 小ぶりな山ではあるが、巨石探索には恰好の題材が多い。特に花崗岩の組み合わせで生じていると思われる”陰の空間”が多数あり、 最近、この種の空間に非常に興味を持っている私としては心高鳴る場所なのである。

 天下峯へのアプローチは結構厄介である。名古屋から向かうならば豊田市街地へ出て、国道301号線を東進する。 県道360、361と進み、宮の脇地区で安全寺方向へ北上する。

 県道361の宮の脇から入るのが良い。北上する途中に天下峯の全容がみえるからだ。 この道以外にも天下峯のすぐ下に通ずる地方道もあり、クルマで行ける。 ロッククライマーたちはこのルートを利用するようだ。

 天下峰は全山花崗岩の岩石山である。安全寺辺りから頂上付近の岩場がはっきりと見える。 安全寺手前にクルマを止め そこから登ってゆく。安全寺から約20分程度で頂上に行ける。   

参考資料;『ピラミッド山の具象構造と概念構造』

探訪;2007年9月 記;2007年10月 泰山





写真001 

安全寺付近から見上げた 天下峯頂上付近の巨石群。 この上に立って、親氏公は 天下を夢思ったに違いない。



写真002 

安全寺の由緒書き。安全寺は親氏公が天下泰平を祈願して建立した寺。自ら彫った仁王尊像が山門にあったといわれている。 ゆえに、安全寺は仁王院とも呼ばれる。天下峯の南麓は仁王地区と称される。



写真003 

安全寺正面の山門。現在の仁王尊像は後世の作とのこと。親氏公手ずからの像は現存していない。



写真004 

安全寺の山門を過ぎるとすぐにこの巨石が出迎えてくれる。ここから天下峯の登山道が始まる。約20分ほどだらだらと登り道が続く。



写真005 

やがて夥しい花崗岩の巨石群が登山道を埋め尽くすかのように出現してくる。途中の休憩所を抜けるとすぐにこうした巨石構造が現れる。 自然にできたと考えられる岩戸構造。



写真006 

岩戸内部から見上げた2枚の巨石によって形成されている隙間。



写真007 

岩戸内部。



写真008 

天下峯には岩戸構造がかなり多い。これは別の岩戸の内部から天上を見上げたところ。



写真009 

天下峯の殆どがこのような巨石によって成り立っている。要するに花崗岩の岩石山なのである。 スケール的には京都の笠置山の花崗岩巨石群にはおよばないが、成り立ちが非常に似ていると思われる。



写真010 

さらに登ったところにも同様の巨石と天の岩戸がある。ここには小さな祠があった。



写真011 

祠のあるこの岩戸;陰空間を作り出している巨石の側面。サイズは巨大である。



写真012 

頂上に近づくにつれてこうした石仏が増えてくる。これは地蔵尊を祀ったもの。 頂上には旋回しながら登ってゆく。



写真013 

頂上付近の巨大なひと塊の岩。



写真014 

巨石をぐるりと巡るようなルート。先に見えるのが頂上に到る最後の階段。



写真015 

天下峯頂上。おそらくこの上から親氏公も”国見”をしたことだろう。頂上はこのような大きな一枚岩があり、 その先は断崖絶壁である。遥か下方に登山口の集落が見える。



写真016 

限界ぎりぎりの所まで行ってみた。証拠に自分の足を撮影。



写真017 

天下峯頂上の磐座。



写真018 

天下峯頂上の磐座。



写真019 

天下峯頂上の磐座。



写真020 

頂上の磐座上から見える風景。南方の六所山。



写真021 

頂上から少し先へ下った所にもこうした巨石がある。



写真022 

頂上裏側の断崖にある巨大な石柱と岩戸構造。さすがにここまでは行けなかった。



写真023 

頂上から来た道をもどる。途中見晴らし台のような岩もある。これまでも鬼の城や三上山で お目にかかったことがある台状の岩である。下の集落に乗ってきたクルマが見える。



写真024 

天下峯は磐座探訪よりもむしろロッククライミングで有名のようだ。当日も3人のクライマーが 練習をしていた。こちらの視点で言えば、大きな”鏡岩”に見える。あまり壊してほしくないところだが、 山と巨石を保全してゆくには彼らとの共生を図る方が賢明かもしれない。…などと考えてしまった。



写真025 

その”鏡岩”の右手の崩落部。



写真026 

クライマーたちは中腹あたりまでクルマで来ているようだ。この写真で重要なのは駐車場のすぐ傍にあるこの巨石である。



写真027 

注目ポイントは、この巨石の中央にはやや白味がかった帯状の貫入があること。典型的な花崗岩生成時の貫入と思われる。


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